メタのcvが表示されない問題は実は問題ない

メタ広告の「コンバージョン未計測」表示:焦らないで!見えないコンバージョンが潜んでいる

メタ広告(旧Facebook広告)を運用していると、「コンバージョンが計測されない」という状況に直面することがあります。「コンバージョンがゼロになっている!」と焦ってしまうかもしれませんが、実は、表示されないだけで、実際にはコンバージョンが発生しているケースは少なくありません。

この記事では、メタ広告でコンバージョンが正常に計測されない場合に考えられる原因と、その際の適切な対処法について詳しく解説します。この問題は、表面上は問題に見えても、実はそうではない場合が多く、慌てて広告設定を変更したり、やみくもに対策を施すのではなく、落ち着いて現状を分析することが重要です。

目次

なぜコンバージョンが表示されない? メタ広告計測の落とし穴

メタ広告のコンバージョンは、ピクセルやコンバージョンAPI(CAPI)を通じて計測されます。しかし、これらの計測ツールが必ずしも100%正確にデータを取得できるとは限りません。さまざまな要因により、データ計測が阻害され、コンバージョンが正しく表示されない場合があります。

計測ツール(ピクセル、CAPI)の不具合:ピクセルが正しく設置されていなかったり、CAPIの設定が間違っている場合、コンバージョンデータが正常に取得できません。 また、ブラウザの設定、OS、アプリのアップデートによって、追跡にエラーが生じることもあります。

例: ピクセルコードの設置位置が間違っていたり、タグのIDが誤っていた場合、CAPIで送信するイベントデータが正しくフォーマットされていないと、コンバージョンは計測されません。

ユーザー側の環境:ユーザー側の環境設定によっても、コンバージョンが計測されない場合があります。特に、ブラウザのプライバシー設定を厳しくしているユーザーや、Cookieをブロックしているユーザーの行動は、正しく追跡できないことがあります。

例: ブラウザの「追跡防止」機能を有効にしていたり、「シークレットモード」を利用している場合、あるいは広告をブロックする拡張機能を使用している場合、メタ広告でユーザーの行動を追跡することができず、結果的にコンバージョンも計測できません。

アトリビューション期間の設定:メタ広告には、アトリビューション期間(コンバージョンを広告に結び付ける期間)を設定する機能があります。この設定期間外にコンバージョンが発生した場合、コンバージョンは表示されません。 例えば、クリックから24時間以内のコンバージョンを計測するように設定していた場合、24時間以上経過してから購入された場合は計測対象となりません。

例: クリックから1日経過した後に購入された商品や、動画広告をクリックして3日後にコンバージョンに至ったケースは、正しく計測されないことがあります。

遅延コンバージョン:メタ広告のコンバージョンデータは、リアルタイムで反映されるとは限りません。ユーザーがコンバージョンアクションを行ってから、データがメタ広告のシステムに反映されるまでには、タイムラグがある場合があります。

例: クレジットカードでの決済など、確定までに時間がかかる場合、コンバージョンが広告マネージャに反映されるまで時間がかかる場合があります。

個人情報の取得に関する制約:

Apple社が導入したApp Tracking Transparency(ATT)により、ユーザーがトラッキングを拒否する選択をした場合、iOSアプリをまたいでのトラッキングができなくなり、コンバージョンが計測できなくなる場合があります。

* **例:** FacebookやInstagramアプリ上で広告をクリックしたものの、Safariなどの他のブラウザアプリで商品を購入した場合、計測できない場合があります。

コンバージョンが「見えていない」時にすべきこと

  1. 計測ツールの再確認:まず、ピクセルがウェブサイトの適切な場所に設置されているか、CAPIが正しく設定されているかを再確認します。
    • 対策: 開発担当者や技術担当者と協力して、設定に問題がないか確認してもらいましょう。テストイベントを送信し、データが正常に収集されているかをチェックしましょう。
  2. アトリビューション期間の設定を見直す:アトリビューション期間を長く設定することで、コンバージョンがより正確に表示されることがあります。特に、検討期間が長い商材を扱う場合は、より長いアトリビューション期間を設定するのが良いでしょう。
  3. ユーザー行動を総合的に分析:

広告クリック数やウェブサイトへのアクセス数など、他のデータとコンバージョン数を比較し、ユーザーがコンバージョンに至っているものの、計測できていない可能性があることを理解します。

  • 例: コンバージョン数こそ表示されていないものの、広告クリック数が多く、ウェブサイトのアクセス数も伸びているのであれば、コンバージョンが計測されていないだけだと判断することができます。
  1. メタ広告の「遅延コンバージョン」を考慮に入れる:コンバージョンは遅れて計測されることがあるので、少なくとも数日間のデータを見ましょう。
  2. 計測ツールだけに頼りすぎない:メタ広告の計測データが全てではありません。ウェブサイトのアクセス分析ツール(Google Analyticsなど)と連携し、総合的に分析を行いましょう。
    • 例: Googleアナリティクスでのコンバージョンと、メタ広告で計測したコンバージョンにずれがある場合は、どちらも参考にしながら正しいデータを把握するようにしましょう。
  3. ビジネスインパクトを理解する:コンバージョン数がメタ広告上で表示されなかったとしても、実際には購入、登録などのアクションが起きていて、売上や利益に繋がっているのであれば問題ありません。必ずしもメタ広告の数値に振り回されることなく、実際のビジネスに影響を及ぼしているかどうかを理解することが重要です。

結論:「見えていないコンバージョン」を理解することが重要

メタ広告でコンバージョンが「ゼロ」と表示されたり、「計測されない」状態が続いていたとしても、必ずしも「コンバージョンが発生していない」わけではありません。コンバージョンが「見えていない」状態にある可能性があることを理解しましょう。

広告運用で本当に重要なことは、見えている数値だけでなく、見えていない真実に目を向けることです。 メタ広告のデータだけでなく、他の分析ツールや実際のビジネス成果を合わせて分析していくことで、真実を把握することができるでしょう。

コンバージョンがうまく計測されていないとしても、まずは冷静に状況を分析し、適切な対処を施していきましょう。

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